专利摘要:
造粒工程を推定、予測および/または制御する方法およびシステムが開示される。該方法は、投入水量、水量に対して材料がどのように応答するか、バッチサイズ、付与される力、および造粒される材料の粒子サイズ、比表面積または動力学的凝集力の変動を説明しうる。該方法は、羽根車負荷、相対的羽根車効率および水含有量を説明しうる。該方法は、粒化される材料が水添加に応答する点を測定しうる。該方法は、乾燥工程の後、造粒の下流のミルに存在する顆粒のタップ密度を予測しうる。該方法は、錠剤の溶解を予測しうる。該方法は、コンピュータ読み取り可能な媒体に具体化され、該方法の1つ以上の工程を実行するように構成されたコンピュータ実行可能プログラムを有するコントローラーを含みうる。また、システムは、推定および/または予測に応答して多様な処理機器を制御しうる。
公开号:JP2011512245A
申请号:JP2010545192
申请日:2009-01-30
公开日:2011-04-21
发明作者:ドナルド、ジェームズ、クランシー
申请人:グラクソスミスクライン・リミテッド・ライアビリティ・カンパニーGlaxoSmithKline LLC;
IPC主号:B01J2-00
专利说明:

[0001] エレクトロニクスおよび製薬の両産業において、ジェットミルが、粉末を細かく粉砕するために使用されることが増加している。エレクトロニクスの会社では、より多くの電気的な機能をより小さな空間に詰め込むために粉砕を行い、製薬会社では、より複雑さを増した製造分子がより難溶性であるため、粉砕を行う。残念ながら、得られる「微粒子化された」粉末は、流動性に乏しく、密度が低いため、作業がしにくい。粉末を加工するため、両産業では、引用することにより本明細書の一部とされる、Dilip M. Parikh; Handbook of Pharmaceutical Granulation Technology, Second Edition, Published 1997 Marcel Dekkerに記載されるように、湿式造粒法工程を用い、材料をより大きな顆粒に凝集させる(Dilip M. Parikh ; Handbook of Pharmaceutical Granulation Technology, Second Edition, Published 1997, Marcel Dekkerを参照)。典型的には、両産業においては、得られる顆粒の大きさおよび顆粒密度/多孔度を制御する必要があり、これらパラメータは、Emori H, et al. Prospective validation of high-shear wet granulation process by wet granule sieving method. II. Utility of wet granule sieving methodに記載のように、例えば、製剤(製薬)およびコンデンサ(エレクトロニクス)といった最終製品の機能性に影響する主要な質的特性であることが多い。Emori H, et al. Prospective validation of high-shear wet granulation process by wet granule sieving method. II. Utility of wet granule sieving method. Drug Dev Ind Pharm 23(2):203-215, 1997を参照。]
[0002] 製薬およびエレクトロニクスの両産業において、得られる粒状材料の密度または多孔度はしばしば重要なパラメータであり、粒状粒子サイズ分布と独立でありえる。下流ミルは、多くの場合、粒状製品のサイズのばらつきを補正することができるが、造粒の補正において、できることはほとんどなく、結果として、高すぎる顆粒密度または低すぎる顆粒密度、すなわち、過剰に造粒された材料または不十分に造粒された材料をもたらす。材料の緻密化とそれに伴う多孔度消失が重要であることを示す分析がいくつかあるものの、緻密化を予測したり、造粒工程中にリアルタイムで緻密化を追跡する計装コンセプトを提供するよう構成されたプロセスツールはいまのところ存在しない。本発明は、これらの産業にそのようなツールを提供することに向けられている。]
[0003] 製薬において、粉末密度は、いかに材料が所定の硬さで錠剤に圧縮されるかに影響する。エレクトロニクスにおいて、粉末密度は、所定の圧縮密度における焼成(fired)コンデンサチップの「クラッシュ値(crush value)」に影響する。有孔度は、水または他の液体がどのくらい顆粒内を湿らすかに影響し、例えば、製剤の溶解(製薬)、またはバルブ金属コンデンサにおける対極の電着および得られる電気容量(エレクトロニクス)に影響する。密度および結合剤含有量は、顆粒の強度に影響し、それは粒子のサイズ分布と共に、顆粒の脆さ、圧縮体内の顆粒外の多孔度に影響する。両産業では、一貫した製品を確保するために粒状密度の注意深い制御が必要とされる。例えば、製薬産業では、粒状材料は、引き続いて錠剤などの製剤に形成され、不適切に造粒された材料は、例えば、所定または所望の時間範囲より短いかまたは長い溶解時間を結果としてもたらすことによって、その製剤の溶解時間に悪い影響を及ぼしうる。]
[0004] 粘度は、一般に、液体のバルク処理を表す工学モデルにとって、非常に重要なバルク測定とみなされている。プロセス機器は、典型的に、材料の微視的性質よりむしろ材料のバルク特性に反応する。粘度により、プロセス系における液体挙動を表す工学モデルは、多くが正確に測定することが不可能である分子特性のすべてを検討する必要がない。典型的に、粘度は分子間の摩擦による変位に対する抵抗をもたらす複合分子相互作用を表す単一のバルク測定として用いられる。粉末は粒子間相互作用の数および各粒子相互作用の摩擦の関数である、変位に対する抵抗を示すが、いまのところ、液体システムの粘度に直接的に類似するものは、動的な混合環境における粉末システムでは開発されていない。典型的には、粒子−粒子表面相互作用の結果は「凝集性」と呼ばれる。]
[0005] 気体でも圧縮性の個体でも、いかなる圧縮性材料の密度を増加するために「有効な(useful)」仕事がなされなければならない。微粒子化された粉末では、実質的な緻密化は、造粒工程で起こる。粉体床の緻密化は、造粒がなされている有効な仕事に、ある程度応答する。それは、粉末質量あたり観察される、羽根車の毎分回転数(RPM)で乗じた累積トルク、すなわち、累積羽根車負荷の関数である。なされた仕事の得られる単位は、(ワット*秒)/グラムまたはジュール/グラムである。本発明は、造粒工程の正確な制御をより簡単に提供する、制御機器にインストールされるアルゴリズムを提供する。]
図面の簡単な説明

[0006] コンピュータ、プログラムおよび/または1つ以上のデータベースを含みうる装置に具体化された、本発明の方法を説明する。
3つのロット、60kJ/kg、180kJ/kgおよび280kJ/kgロットに関する、軽負荷羽根車および経過造粒時間(秒)の比較を説明する。
65L規模での12試料の最終10秒の平均羽根車負荷と45分におけるFCT溶解割合および密度との比較を説明する。
65リットル(以降、「L」とする)規模での、終了羽根車負荷と粉砕された顆粒のタップ密度の比較を説明する。
仕事とタップ密度の比較を説明する。
12試料の仕事、溶解割合および密度の比較を説明する。
仕事/凝集力間の比較を説明する。
12試料の、仕事/凝集力、溶解割合および密度の比較を説明する。
WWW/凝集力とタップ密度の比較を説明する。
12試料のWWW/凝集力、溶解割合および密度の比較を説明する。
20%および22%のXsatを有するとして特定された2つのバッチに関する、添加水量に対して羽根車負荷がどのように変動するかの例を説明する。
SaWW造粒モデルに関する、造粒および圧縮DOEのデータ表を説明する。
時間+水に基づいた造粒終点モデルと時間+Xsatに基づいた終点モデルの比較を説明する。
右のSaWWモデルに対する、左の仕事造粒終点モデルの、錠剤の溶解応答表面の比較を説明する。表面は、錠剤厚6.5mm用である。
DOEデータセットおよびすべての適用可能なデータを含んでなるデータセットのWorkモデルに対するSaWWモデルの比較を説明する。
添加された水画分に対してプロットした場合の、様々な規模でのバッチに対する羽根車負荷の挙動の比較を説明する。
各造粒規模ならびに5分間の水添加時間の造粒バッチ、およびX90の仕様範囲内に微粒化されたAPIの平均Xsat点における、フルード数の観察された値を説明する。
各規模における、フルード数とAPI処方を飽和させる(saturate)のに必要な水の平均量との間の観察された関係を示す。また、該図は、各規模において、フルード数が造粒工程(Xsat)を開始するのに必要な水に平均量とどのように関連すると思われるかを示す。(ウィスカ(whiskers)は、各規模で観察されたデータの範囲を示す)。該図は、各規模における、フルード数と処方を飽和させるのに必要な水の平均量との間の観察された関係を示す。NFR = (r x N2 x 4 x π2)/g、r=半径、N=RPM、g=重力による加速。
既存の造粒制御にある問題を説明する。
速度モデルのコンセプトを説明する。
水加重仕事/凝集力造粒度モデルを説明する。
造粒終点モデルを説明する。
3つの規模のロット、25L、65Lおよび150Lの、タップ密度に対する水加重仕事/凝集力造粒度モデルを説明する。
300L規模での、終点モデルと製品のタップ密度との間の相関を説明する。
300L規模での、終点モデルと製品の溶解への相関を説明する。
65L規模での、終点モデルと製品の溶解への相関を説明する。
制御モデル開発を説明する。
本明細書で使用されるモデル/方法の結論を説明する。
造粒速度モデルにおける要素の関係図を説明する。
動力学的凝集力を説明する。
2つの異なる原薬、乾燥および非乾燥の両方の動力学的凝集力を説明する。]
[0007] 本発明の1つ態様は、造粒工程中に、材料の造粒をいつ停止するかを予測する方法であって、
a)羽根車によって材料に与えられる仕事を推定し、
b)造粒工程に関連する水画分を推定し、かつ
c)得られる顆粒密度、得られる顆粒サイズ、得られる顆粒多孔度、得られる顆粒溶解、バルク粉末タップ密度、バルク粉末密度、推定される錠剤溶解、推定される錠剤多孔度、および/または推定される仕事および推定される水画分の関数としての推定される錠剤多孔度のうち少なくとも一つを予測することを含んでなる。]
[0008] 本発明の他の態様は、上記方法を実行するための、コンピュータ読み取り可能媒体上に保存されたコンピュータ実行可能コードを含んでなる装置である。]
[0009] 本発明の他の態様は、造粒機を制御する装置であって、造粒機に作動可能に接続しうるコントローラーを含んでなり、コントローラーは、
a)羽根車により材料に与られる仕事を推定し、
b)造粒工程に関連する水画分を推定し、かつ
c)得られる顆粒密度、得られる顆粒サイズ、得られる顆粒多孔度、得られる顆粒溶解、バルク粉末タップ密度、バルク粉末密度、推定される錠剤溶解、推定される錠剤多孔度、および/または材料に与えられる推定される仕事および推定される水画分の関数としての推定される錠剤多孔度のうち少なくとも一つを予測するためのコンピュータ実行可能コードを保存するコンピュータ読み取りメモリを含んでなる。]
[0010] 本発明の他の態様は、造粒工程を制御するシステムであって、
コンピュータ、
ユーザーインターフェイス、および
コンピュータメモリ装置に保存されたコンピュータ実行可能プログラムを含んでなり、
コンピュータ実行可能プログラムは、造粒工程に与えられた力の量を示すデータと造粒工程に添加された水の量を示すデータとを比較し、造粒工程中に材料に与えられる仕事の量を予測し、かつ
仕事の予測された量の関数として、造粒工程が稼働される稼働時間を決定する。]
[0011] 本発明のさらに他の態様は、造粒工程を制御するシステムであって、コンピュータ実行可能プログラムが、式:



に基づいて、稼働時間をさらに決定することができ、上記式中、Timeは、所定稼働時間を示し、PowerImpellerは、造粒工程に与えられた量を示し、P0は、材料が造粒機に無いときの基準羽根車負荷を示し、Xsは、
Xs = (XH2O − Xcritical)
として定義される、限界量を超える水の量を示し、SaWWは、水量または水に応答する材料(material response to the water)が変化している場合、造粒工程中に材料に与えられる仕事の予測量を示す。]
発明の具体的説明

[0012] 高せん断湿式造粒法は、微粉末をより自由に流動する顆粒に凝集するために、製薬用途において、一般に用いられている。造粒の度合は、製薬材料の許容可能な顆粒サイズ、顆粒密度、圧縮特性、多孔度および/または錠剤の溶解を確保するために精密に制御される必要がありうる。]
[0013] デジタル制御システム(DCS)またはプログラマブルロジックコントローラ(PLC)などの制御システムは、仕事(Work)(方程式1で下に定義される)を計算するのに用いられることができ、いったん水の添加が開始した後、単位時間あたりに主羽根車にかけられる総動力に組み込まれることによって、粉末質量に適用される。主羽根車仕事(Work)(方程式1)は、リアルタイムの停止基準として用いられることができる効果的な制御信号を供給する。制御は、水の量、水の添加の方法および重要な原料の物理的特性が許容限界外に変化しない限り正確である。顆粒および錠剤の溶解を予測する応答表面モデルが、様々な造粒仕事(Granulation Work)、水量、原料の物理的特性および圧縮錠剤の厚さのDOEによって(例えば、図14に記載のように)構築されることができる。] 図14
[0014] 造粒機における、単位質量当たりの仕事(Work)の計算(方程式1)により、試料を様々な工程において取り出し、仕事/質量(Work/mass)に基づいて、サンプルされないバッチに関連付けられるようになる。DOEに原料必要料を約75%減らす効果的な方法を提供する。]
[0015] 原料粒子サイズのばらつきの効果は、高せん断造粒の上流プロセスを変えることによって検討されてきた。相関が、表面積、粒子サイズ分布(Particle Size Distribution)およびフリーマン粉末レオメータ(Freeman Work Rheometer)によって測定される粉末質量によって羽根車を回転するのに必要な単位質量あたりトルクの間にみられる。これら3つの投入原料の測定結果はいずれも、造粒仕事(Work)および造粒水量(Water Amount)と組み合わせて、互換可能に用いられ、得られる顆粒密度(図8)および錠剤の溶解(図7)予測するモデルを作成する。レオメータ結果に関連し、粉末流量計が造粒設計空間(space)の理解を単純化する手段を供給しうることを示唆する特に単純なモデルが注目された。] 図7 図8
[0016] 高せん断造粒のためのより高度な微分方程式(方程式23)が提案され、それは、各時点に適用され、持続羽根車動力応答を引き起こすのに必要な量を超える添加水量(Xs)によって乗じられる全羽根車動力を考慮する。この方程式の積分は、水量の変動および水添加に応答する原料におけるバッチ間(batch-to-batch)変動にかかわりなく、造粒結果の予測値を作り出す。羽根車動力応答を引き起こすのに必要な水量が、検討した4つの規模を通して、造粒フルード数(Granulation Froude Number)に強く直線的に相関することが見出された。絶対水量のかわりにXsを考慮するモデルは、同様の造粒装置の規模にわたって、より予想可能であった(図15)。方程式関数形式は、様々な成分および物理的特性の多様な製品にわたって適用可能なことが見いだされた。] 図15
[0017] トルクおよび仕事
文献にある造粒終点技術のほとんどは、トルクまたは羽根車負荷(ワット)の瞬間的な観察値を、製品の性質を予測する「出力」信号として用いることを試みている。Corvari V, et al. Instrumentation of a high-shear mixer: Evaluation and comparison of a new capacitive sensor, a watt meter, and a strain-gage torque sensor for wet granulation. Pharm Res 9(12):1525-1533, 1992、Holm P, Schaefer T, Kristensen HG. Granulation in high speed mixers. Part V: Power consumption and temperature changes during granulation. Powder Technol 43:213-223, 1985、およびHolm P, Schaefer T, Kristensen HG. Granulation in high speed mixers. Part VI: Effects of process conditions on power consumption and granule growth. Powder Technol 3:286, 1993を参照。]
[0018] したがって、そのような技術では、具体的な羽根車負荷またはトルク値が、いつ水の添加を停止するかのプロセスタイミング(process timing)または造粒工程の終点に関連する。この技術が特に好まれていると思われる主な理由は、モータ負荷が取り付け簡単で、安価で、観察が簡単であるからであり、限定された状況において、経験的に製品性能と相関するからであろう。]
[0019] より精巧な造粒終点法は、トルク値における振動に目を向け、そのような振動を粉末の流れの挙動の変化に相互に関連付けている。他は、歪みゲージを造粒中の塊内のプローブ(probe)の上に歪みゲージを設置すること、得られる信号の振動数および歪み分析を行い、造粒終点またはスケールアップに関連付けることに係る。Staniforth JN, Walker S, Flander P. Granulation monitoring in a high speed mixer/processor using a probe vibration analysis technique. Int J Pharm 31, 277-280, 1986、を参照。]
[0020] 造粒終点を制御する1つの方法は、単位質量、羽根車負荷またはトルクあたりの加えられた累積動力を観察すること、その観察を応用して造粒をいつ停止するかを定義することによる。造粒に適用され、得られる材料密度に関連する仕事は、方程式(1)で求められるように、材料の単位質量あたりに正規化され、ワット*秒/グラムの単位を有する全羽根車仕事を、バルクおよびタップ密度ならびに粒状材料のプロファイル(profiles)に相関付けることによって測定される。



方程式(1)は、刃のデザインおよび羽根車速度の変動に対して強固であり得、造粒機の型(make)、サイズおよびモデルに独立に、相関が造粒累積仕事および得られる材料の間に存在しうる。しかし、この種の制御は、原料および/または水添加における変化を計上し得ず、造粒設計空間(space)を明確に詳細に説明し得ない。]
[0021] 瞬間トルクまたはモーター動力値または他の瞬間的な機器測定値(instrument readings)を観察する過去の試み(図3、4、5および6を参照)は、経験的なモデルを作るように思われ、潜在的に効果的であることができるが、根本的には造粒の減少を計上せず、狭い範囲の操作内でしか適用されない。生産物以外に、トルクまたはモータ負荷に影響する他の変数がありうる。よって、これらの造粒を予測する従来の試みを利用する場合は、プロセスは狭義でなければならず、また、この上もなく強固または正確ではないかもしれない。従って、造粒は、製薬会社にとって問題のある操作でありうる。] 図3
[0022] 造粒工程を予測および制御するように構成される一方で、羽根車負荷、水量、水添加速度の変動および材料の変動を説明する方法が必要とされる。本開示は、上記の欠点の1つ以上を克服するように方向付ける。]
[0023] 水加重仕事
製薬業界では、例えば、所望でない溶解速度または時間をもつ製剤などの不成功に終わった粒状粉末からなる製品は、造粒工程中の次の変数、水添加量、噴霧速度変化、供給材料レオロジー変化、装置変化、羽根車設計変化および/または羽根車速度変化のうち1つ以上の変動のため生じうる。]
[0024] 造粒は、造粒機を介して所与の粉砕された原薬(API)で行われる。造粒機は、当分野で周知の装置であり、したがって、さらに説明しない。造粒は、投入された水およびなされた仕事の両方の関数である。水の非存在下でなされた仕事または動力に移された仕事は通常、材料を粒化することに適用されない。同様に、大量の水の存在下でなされた仕事は、急激な緻密化をもたらし、より少ない仕事が、同じ密度に達するのに必要である。よって、水が加えられるにつれ、仕事はより重要になってくる。微分方程式で説明すると、次の速度方程式は、適用される力および水含有率または水画分、XH2Oの関数として、水含有量がいつでも経時的に変化するときの粉末質量緻密化を表しうる。



方程式(2)を評価することは、その時点でかけられた動力の入力値、およびその時点での粉末中の水画分(XH2O)を用いる数値積分法に係り、結果として、次の方程式となる。



その値は、これ以降、「水加重仕事(water weighted work)」(WWW)と呼ばれ、(ワット*秒)/グラムまたはジュール/グラムの単位をもつ。式中、Timeは、造粒工程が操作される時間分を表わし、「秒」の単位をもちうる。Masspowerは、粒化される材料の乾燥質量を表し、「グラム」の単位をもちうる。ここで説明される方程式(3)および1つ以上の他の方程式は、例えば、数値積分法、総計、当分野で公知の積分を行うための他の数学的技法など、任意の当分野で公知の方法を用いて推定され、近似され、求められ、および/または解かれることができると考えられる。]
[0025] 水画分XH2Oは、造粒工程に関連する水含有量を表し、造粒工程中の各時点の力に対する水質量の無次元の割合、すなわち、XH2O = Masswater / Mass powderである。水質量は、次の方程式に基づいて求められうる。



式中、MoistureContentは、造粒前の材料の初期水分含有量を表す割合であり、dW/dtは、次の方程式による、時間に対する水の変化を表す。



AdditionRateは、水が造粒工程に添加される速度を表し、水を保持するタンクに対する重量計、定量ポンプ、コリオリ計、および/または当分野で公知の任意の他の測定器における変化として観察されうる。EvaporationRateは、水が造粒工程から蒸発する速度を表し、モデルを最適化する数値的方法を用いて求められうる。また、蒸発速度は、バッチの様々な経過時間における、乾燥減量(Loss of Drying)(「LOD」)、またはカールフィッシャー(Karl Fischer)値(各値は当分野で周知である)の十分大きい試料セットを観察することから得ることができる。密閉パージ(seal purge)空気流が大きく影響し、工程が多大な時間がかかる場合、水が造粒工程から蒸発する速度は重要でありうると考えられる。より長い経過時間粒化されたバッチは、より乾燥し、投入された力に対して反応しにくい可能性がある。より多くの開始および停止ならびにより短い塊化時間(massing times)を含むバッチは、同じWWW値において、相対的により不十分に粒化されうる。多くの場合、造粒の終わりの動力は、例えば10から20秒など短いエネルギーのバースト(bursts)で加えられてきた。それは、エネルギーの連続的な適用と比べて、効率的でないかもしれない。動力が短いバーストで加えられるバッチは、より長い経過時間を要しがちで、例えば蒸発などの乾燥の効果が説明されるべきである。さらに、方程式(4)および(5)は、蒸発速度を0g/minにすることができ、帰無仮説基準を満たす。]
[0026] Powerimpellerは、羽根車刃から粒化される材料に移される、羽根車の力または仕事を表すことができ、それは、任意の適切な方法で求められてよく、例えば、次の方程式による、羽根車のトルクおよびRPM(毎分あたり回転)の関数として表現されうる。






式中、TorqueおよびRPMは、造粒機ボウルに材料が存在するとき、すなわち、造粒工程中の造粒機の羽根車刃のトルクおよび回転速度を示す。Torque0は、ボウルが空のときの造粒機の羽根車刃のトルクを示す。方程式(6)は、より簡単に測定可能か、またはより容易に造粒機で感知される項で羽根車の動力を表わしうる。方程式(6)および方程式(7)は、羽根車刃によって材料にかけられる、実際の動力または仕事のより正確な測定を表わしうる。]
[0027] ボウルに材料が搭載されていない状態で、羽根車を回すのに若干量のモータの動力がいる。そのエネルギーは、造粒機のパワートレイン内で用いられており、ボウル内で材料に移されない。従って、Powerimpellerは、また次のように表現される。



式中、P0は、ボウルに材料がない状態での羽根車負荷を表してよく、RPMが用いられる。]
[0028] 羽根車負荷の効率は、再始動からの経過時間に対して、変化しうる。羽根車は、停止から速度を上げる必要があり、よって多大な量のエネルギーが、羽根車の加速および粉末質量に与えられ、造粒機において材料の圧縮には用いられないであろう。二つの効果が、羽根車の効率に影響しうる。「Y」と定義される第1の効果は、効率増加の「半減期」を測定する。すなわち、Y秒毎に、効率が、最大可能値に50%近づく。「X」と定義される第2の効果は、造粒機は、顆粒の摩擦相互作用が高く、羽根車負荷が高い場合、造粒機は、速度を上げるのが難しいと仮定する。次の方程式は、これらの効果を説明する。



式中、50は観測される最大羽根車負荷を表し、εは羽根車効率、および「time」は再始動からの時間である。羽根車の動力が高いとき、造粒機が速度を上げるのにより多くの時間かからない場合、Xは0に近づくであろうことが示されうる。Xが0に近づくにつれて、PImpeller/50の項は、1に近づき、括弧内の値は50%となる。同様に、再始動からの経過時間が重要でない場合、Yの値は0に近づき、効率は常に100%であるだろう。方程式(3)および(9)を組み合わせて、次の方程式が確立される。あるいは、方程式(9)は、ε = 100 − (50%)^(Time/Y)、または当分野で公知の任意の適切な半減期方程式で表わされることが考えられる。



方程式(3)は、水添加速度変化および水添加量変化の影響を説明しうることが考えられる。つまり、方程式(3)を単独または方程式(6)〜(8)と組み合わせて実行するプロセス制御装置および方法は、方程式(1)を実行する従来の装置と方法と比べてより正確で、方程式(10)を単独または方程式(6)〜(8)と組み合わせて実行するプロセス制御装置および方法は、方程式(3)を実行するものと比べてより正確である。方程式(3)および(10)はともに、水量、水添加速度および造粒工程の造粒力負荷のために起こる造粒工程中における変動を説明しうる。しかし、方程式(3)および(10)は、原料変化による造粒工程における変動を説明し得ない。]
[0029] 動力学的凝集力
材料の物理的特性が、工程に直接に影響している場合、いくつかの他の測定からそれを間接的に推測するよりも、直接の測定が正確になされることができる限り、それを直接に測定するほうがよい。造粒と同じくらい大きい規模で起こる工程において、投入材料の粒子のサイズと同じくらい小さい規模での何かの変動は直接に観察することはできない。粒子は、羽根車刃より5から6桁小さく、水滴より2から3桁小さい。羽根車刃も水滴どちらも、粒子サイズを直接観察できる規模にはない。微小な粒子サイズ変動は、粉末のバルク特性に影響する。例えば粒子間の摩擦相互作用、密度およびぬれ角などのバルク特性の変動は、大規模造粒機および/または造粒工程に影響し、かつ異なって粒化される材料の観察結果に相関しうる。]
[0030] 無次元数の使用は、すべての原動力は、摩擦力または重力などの反対の力によって相殺されるという観察結果に基づいて、相関の分野で周知であり、例えば、液体での流れおよび混合挙動を説明する「レイノルズ数」および「混合レイノルズ数」がある。たいていの無次元数は、同じ単位および長さ尺度で作用し原動力に対抗する摩擦力または重力によって除された原動力であると考えることができる。]
[0031] 「凝集力(cohesion)」は、従来、材料の結合能力または自身に「くっつく(stick)」能力を指し、一般には、例えば重力といった、それにさからって動く力に対抗する摩擦力である。また、粉末材料は、造粒工程において原動力に対抗する「凝集力」特性を示す。粉末に関するこの「凝集力」は、液体に関する粘度と類似でありうる。よって、粉末「凝集力」が増加するにつれて、より多くの造粒仕事および水が、同じ造粒終点を達成するために必要とされうる。粒子がより細かく粉砕されるにつれて、粉末における粒子の数が増え、粒子間の相互作用が増加、全表面積が増加し、それぞれ、より「凝集力」のある粉末に影響する。従って、粉末材料の凝集力の変動は、造粒工程に重大な影響をもちうる。]
[0032] 粉末の「凝集力」を決定するこれまでの方法では、粉末の圧縮床を分離する必要がある力を測定してきた。引用することにより本明細書の一部とされる米国特許第3,693,420号を参照のこと。この方法は材料の錠剤化性質を予測するのに有用でありうるが、圧縮されない粉末の「凝集力」を予測するのには適し得ない。そのうえ、この方法は、粉末の粒子が、造粒工程中に互いに作用しあうにつれて、その凝集力を予測するのに適し得ない。いまのところ、圧縮されない粉末材料で互いに作用しあう粒子の「凝集力」を決める適切な方法はない。]
[0033] 従って、液体にとっての粘度にたとえられうる、粉末材料に対する「動力学的凝集力(dynamic cohesion)」を決める方法が本明細書で提供される。動力学的凝集力は、トルクレオメータを用いて測定されうる。トルクレオメータは、当分野で周知の装置であり、引用することにより本明細書の一部とされるFreemanらによる米国特許第6,065,330号に記載されている。動力学的凝集力は、既知の材料の塊が刃の上につるされるときの、既知の次元および先端速度の羽根車刃を動かすために必要なエネルギーを示しうる。動力学的凝集力は、材料が実質的に一貫して固まり、実質的に流動せず、実質的な圧縮応力のもとにない場合、測定されうる。動力学的凝集力は、「ニュートン*メーター/グラム」または「ジュール/グラム」の単位をもつ。]
[0034] 本開示の実施形態に従って、動力学的凝集力を決定する方法および装置が提供される。その方法は、当分野で公知の任意の方法で、粉末材料をレオメータボウルに加えることを含む。粉末の得られる密度は、どのようにオペレータが材料をボウルに加えたかに依存する。例えば、オペレータは、材料を振るいにかけてよく、材料を軽くたたいて平らにしてよく、またはボウルに材料をすくいあげてよく、それぞれ、異なった粉末の密度を確立しうる。また、その方法は、粉末を調整し、標準状態密度を達成することを含みうる。レオメータの刃は、材料を通って進行するように制御され得、圧縮された材料を通気する、またはふるいにかけられた材料を脱気し、どのように材料がレオメータボウルに加えられたかにかかわりなく、粉末を画一化する。材料を調整することは、任意の回数、材料に入り、材料をらせん状に通過し、材料から抜け出るよう刃を制御することを含むことが意図される。また、刃が相対的に繰り返し可能な刃トルクが観察されるまで、材料を通過するよう制御されうることが意図される。例となる実施形態では、材料を調整することは、刃が材料を10回通過することを含みうる。]
[0035] また、その方法は、材料の所与の深さで、刃のトルク測定結果を監視することを含みうる。例えば、材料が調整された後、羽根車刃は、再び、材料を通過するよう制御されてよく、材料の所与の高さで羽根車刃にかけらているトルクが、観察および/または記録されうる。トルクは、任意の数の試み(trials)に対して監視されることが意図される。例となる実施形態では、刃にかかるトルクは、材料の高さ10mmで、観察されうる。そのような観察結果を数学的に組み合わせるために、平均など任意の統計分析が利用されてよく、複数のトルク観察結果の関数として、任意の高さで刃にかかるトルクを示す値を確立することが意図される。]
[0036] また、該方法は、観察されたトルクおよびボウル内の材料の質量の関数として動力学的凝集力を確率することを含みうる。すなわち、これ以降(η)として表わされる、動力学的凝集力は、羽根車刃の観察されたトルクをボウル内の材料の質量で除することによって求められ、単位はグラム(質量)あたりのニュートン−メーター(トルク)(Nm/g)またはジュ—ル/gである。上記の動力学的凝集力を求める方法は、例えば、米国特許第3,693,420号に記載されるように、材料の圧縮床を分離するために必要な力に基づいて凝集力を決定する方法と比べて、粉末内の粒子間の摩擦相互作用をより正確に予測することができ、よって、そのような相互作用を、より正確に造粒工程中に予測しうると考えられる。]
[0037] 羽根車効率を説明するために、方程式(1)を方程式(9)と組み合わせること、および、これ以降、ηまたはηpowderいずれかで表わされる動力学的凝集力を説明することにより、次の方程式を提供する。



式中、ηは動力学的凝集力を表し、「WPC」は、動力学的凝集力の関数として、造粒工程中に材料に加えられる力を表す。方程式(11)は、方程式(6)〜(8)にいずれかと組み合わせられてよく、羽根車効率を説明しないように変更されうると考えられる。すなわち、εは、例えば、造粒工程が停止なしに運転するとき、ある程度の不正確が受け入れられるとき、および/また造粒装置を測定するのみのときなど随意に方程式(11)から取り除かれうる。方程式(11)は、工程にとって、水の量および/または水添加速度において実質的に変動がないとき、投入原料の物理的特性の変動を説明し、造粒を予測するのに適切でありうると考えられる。]
[0038] 動力学的凝集力を含む水加重仕事
無次元方程式は、方程式(3)からの水加重仕事が材料の動力学的凝集力値ηpowderによって除されるとき観察され、次の方程式で供給する。



方程式(12)は、水含有量で加重し、投入材料の動力学的凝集力によって除された、投入動力の比を表すことができ、水添加時間、量、または投入材料凝集力の変動にかかわらず、粒化される材料の密度を予測するのに適切でありうる。]
[0039] 失われた羽根車の動力、P0を説明するために、方程式(8)および(12)を組み合わせることは、次の方程式を提供する。



P0の方程式(8)への寄与は小さい場合があるので、方程式(12)および方程式(13)の間の違いは、わずかで有りうるが、パワートレインへ入るエネルギーを取り除くこと、つまり、材料にはいらないようにすることにより、正確性が改善されうる。失われたエネルギーすなわち、P0は、相対的に長い時間行われ、より大きな動力オフセット(offset)を有する実験において、相対的に短い時間行われる実験と比較して、著しくより大きい場合がある。方程式(13)を用いてP0を説明することは、これら実験に対して、実質的に正確さを改善する。あるいは、方程式(12)は、方程式(6)または方程式(7)と組み合わされうると考えられる。さらに、方程式(9)および(12)は、組み合わされ得、次の方程式により羽根車効率を説明する。



例えば、得られる顆粒密度、得られる顆粒サイズ、得られる顆粒多孔度、得られる顆粒溶解、バルク粉末タップ密度、バルク粉末密度、推定される錠剤溶解、推定される錠剤多孔度、および/または材料が変化する凝集力を有する場合の推定される錠剤多孔度などの粒状材料特性を予測しうる無次元数は、方程式(15)として定義されることができる。



式中、WWWは、例えば、方程式(14)による水加重仕事を表す。NCは、造粒工程後、上で述べられた材料特性の1つ以上と相関し得、これは、後により詳しく説明する。実際には、方程式(14)および(15)をモデル検証の目的のための別々の値に分ける方がより簡便でありうる。]
[0040] 方程式(14)および(15)は、造粒工程の終点を予測、および/または造粒工程を制御し、次の特性の1つ以上を達成するために用いられうる:得られる顆粒密度、得られる顆粒サイズ、得られる顆粒多孔度、得られる顆粒溶解、バルク粉末タップ密度、バルク粉末密度、推定される錠剤溶解、推定される錠剤多孔度、および/または錠剤多孔度。例えば、粒化された材料から錠剤の溶解が、所定の範囲内であるように、粒化された材料から例えば錠剤といった製剤を製造することが望ましい。]
[0041] 終点を予測する方法または造粒工程を制御する方法は、上記のように微粒子化された粉末の動力学的凝集力を決定することを含みうる。また、該方法は、粉末を造粒すること、造粒工程中に1つ以上の時点で、粒状材料の1つ以上の試料を得ることを含みうる。例えば、造粒工程は停止され、その時間分での粒状材料の試料が、取り出されうる。4つの試料が得られうると考えられる。]
[0042] また、その方法は、各試料に関連する水加重仕事を決定することを含みうる。例えば、水加重仕事は、例えば、数値積分または総和技法などの当分野で公知の任意の適切な方法を経て、方程式(14)および/または方程式(15)を計算、決定、推定、または近似することによって、求められうる。また、該方法は、各試料に対する、例えば、得られる顆粒密度、得られる顆粒サイズ、得られる顆粒多孔度、得られる顆粒溶解、バルク粉末タップ密度、バルク粉末密度、推定される錠剤溶解、推定される錠剤多孔度、および/または推定される仕事および推定される水画分の関数としての推定される錠剤多孔度などの材料特性の1つ以上を決定することを含みうる。1つ以上の材料特性は、例えば、1つ以上の米国薬局方(USP)文献など、当分野で公知の任意の適切な方法を用いて、決定されうると考えられる。また、該方法は、方程式(14)を用いて求められたWWWまたは、方程式(15)を用いたNC、および求められた1つ以上の特性を、1つ以上の試料のそれぞれに対して、互いに相関付けることを含みうる。この相関は、数値的相関であり得、1つ以上のデータマップを含み、かつ/または、当分野で公知の任意の種類の相関を含みうると考えられる。また、その方法は、求められたWWWおよび/またはNCならびに1つ以上の試料に基づいた特性との間の所与の関係を決定することを含みうる。補間、補外、曲線の適合および/または任意の他のマップイング機能が、そのような関係を決定するために用いられうると考えられる。また、該方法は、決定された関係を介して、WWWおよび/またはNC値を選択された材料物性に機能的に関係づけることを含みうる。すなわち、決定された関係は、材料特性をWWWおよび/またはNC値に機能的に関係付けうる。]
[0043] その後、材料はそれに関連する水加重仕事を監視しながら粒化されてよく、造粒工程は、WWWまたはNCの所与の量が、材料に移され、それにより所望の粒状材料を達成する場合、停止されうる。例えば、所与の錠剤の溶解は、例えば所望の薬剤放出タイミングおよび/または任意の適切な基準の関数として選択され、機能的に所与のWWWおよび/またはNC値への決定された関係を介して関連しうる。造粒工程は操作され、粒状材料に移された水加重仕事は、該工程の間監視され、該工程は、監視されたWWWおよび/またはNCが、実質的に該WWWおよび/またはNC値に等しく、および/またはその所定の範囲内のとき停止される。造粒工程は、不連続な時間、操作され得、造粒の間、その点まで材料に関連するWWWおよび/またはNCの量が決定され得、造粒工程がさらに操作されうる必要のある時間は、決定されたWWWおよび/またはNC値と監視されたWWWおよび/またはNC値との違いの関数として決定されうると考えられる。任意の基準は、材料に付加的な水加重仕事を与えるのに造粒工程がさらに操作される必要のある時間分を決定するために用いられると考えられ、それは、例えば、造粒工程を不連続な時間分に分けること、進行的に造粒工程をさらなる時間分操作すること、1つ以上のこれまでの時間分において材料に与えられる水加重仕事の平均量の関数として後続する時間分を推定すること、および/または任意の他の適切な方法を含む。また、水加重仕事の所与の量を与える造粒工程の操作時間は、推定され得、または、そうでなければ、例えば方程式(15)を用いて決定され得、造粒工程は、連続的に操作され、決定された時間分が経過した後停止されうると考えられる。]
[0044] 方程式(14)および(15)は、造粒工程に供され、その所望の材料特性を達成る時間を予測するために用いられうる。従って、造粒工程は、予測時間で停止され得、粒状APIからなる製剤の溶解タイミングは、所望の範囲内で有りうる。よって、方程式(14)および(15)に従って造粒工程を制御することは、不成功に終わる製剤、すなわち、例えば溶解速度などの材料特性が所定および/または所望の範囲外製剤の発生を、造粒工程の稼働をより正確に予測することによって減じうる。]
[0045] さらなる変数
動力学的凝集力は、例えば、方程式(11)および/または(14)などの、上記の方程式の1つ以上において、比表面積SSAと置き換えられうると考えられる。具体的に、方程式(11)で置き換えられる動力学的凝集力ηは、次式を提供する。



式中、SSAは、1つ以上のUSP文献に記載される1つ以上の方法などの任意の適切な方法によって、決定され得、および/またはBET計算(calculation)を含みうる。また、動力学的凝集力ηを、方程式(14)で置き換えることは、次式を与えうる。



ここで、粉末の単位表面積のあたりの動力をもちうる。方程式(16)および(17)は、それぞれ、造粒工程を予測することにおいて、方程式(11)または(14)よりも正確さに劣りうると考えられる。さらに、動力学的凝集力および/または比表面積と相関する他の材料特性は、例えば、方程式(11)および(14)などの上に記載された方程式の1つ以上において、動力学的凝集力に置き換えられうる。例えば、次の釣り合いが、粉末システム内に存在し得、造粒工程の精密要件および制御が、次式を許すならば、置き換えられうる。



ここで、PSDは粉末の粒子サイズ直径を表わし、方程式(18)は、PSDの逆数の関数として表わされた動力学的凝集力を表わし、



ここで、方程式(19)は、比表面積の関数として動力学的凝集力を表わし、



ρbulkは、粉末のバルク係数を表わし、方程式(20)は、バルク係数の逆数の関数として動力学的凝集力を表わす。



式中、ρtapは、粉末のタップ密度を表わし、式(21)はタップ密度の逆数の関数として動力学的凝集力を表わす。方程式(18)〜(21)のいずれも適切である場合、上で示された方程式のいずれにおいて動力学的凝集力に置き換えられうると考えられる。動力学的凝集力が、方程式(18)〜(21)のひとつに置き換えられる方程式は、動力学的凝集力を説明する上で示された方程式に比べて、相対的に正確さに劣る造粒工程を予測する方法でありうる。]
[0046] さらにそのうえ、水噴霧水滴サイズおよび噴霧スパッタは、造粒工程において実質的な効果をもちうる。従来、無次元数は「噴霧流束(spray flux)」と呼ばれ、それは、噴射ノズル下を通る単位粉末層(powdered bed)面積あたりの水噴霧被覆の比であり、当分野で公知である。例えば、噴霧流束は、引用することにより本明細書の一部とされる、Litster J.D.1; Hapgood K.P.; Michaels J.N.; Sims A.; Roberts M.; Kameneni S.K.; Hsu T ; “Liquid distribution in wet granulation: dimensionless spray flux”, Powder Technology, Volume 114, Number 1, 15 January 2001 , pp. 32-39(8)に記載されている。噴霧流束は、大きな規模において、むしろ問題でありうる。なぜなら、水噴霧は、より不十分に分散され、よって、該工程は、水添加の際に水を分散するために「細断機(chopper)」により依存するようになるからである。Litster J.D.1; Hapgood K.P.; Michaels J.N.; Sims A.; Roberts M.; Kameneni S.K.; Hsu T ; “Liquid distribution in wet granulation: dimensionless spray flux”, Powder Technology, Volume 114, Number 1, 15 January 2001 , pp. 32-39(8)を参照。]
[0047] 比較的大きい水滴は、比較的小さい水滴と比べて粉末の圧密を増加し得、より大きな水滴、すなわち、固められた、または「細かさの少ない(less-fine)」噴霧パターンを含む噴霧パターンを有する材料の造粒により少ない仕事が必要とされうると考えられる。さらに、造粒工程は、粉末材料の濡れ性によって影響されうると考えられる。濡れ性は、従来、液体が固体物質に広がる工程として知られ、接触角を測定することにより推定されることができ、従来、拡散係数と呼ばれる。]
[0048] それ未満であると方法が正確でなくなりうる、水含有量の下限がありうると考えられる。ある量の水は、結合剤および崩壊剤を水和するのに必要とされる。別の方法として、XH2O変数は、ある飽和閾値を超える水の量として表される。また、それを超えると方法が正確でなくなり得、粒化される粒子質量の上限がありうると考えられる。凝集力は、粒子サイズが増加するにつれて減少し、材料の粒化がより簡単になるが、さらに大きく塊化した粒子を伴うある時点で、より多くの結合剤が、粒子同士をくっつけるのに必要となる。噴霧流束の変化は、計算されるWWWに対するタップ密度の異なる相関線形(correlation line)をもたらしうる。また、水の添加および塊化(massing)間の浸水時間など、水分布に影響する他の効果は、その方法の正確さに影響する可能性がある。]
[0049] 例えば、方程式(3)、(12)〜(14)および(16)など、上に示された水加重仕事の方程式は、各々、次式のように材料の表面を飽和するのに必要な水の量(Xsat)を説明することによって、水添加量または水噴霧速度の変動に対してより強固になりうる。]
[0050] 方程式22は、当分野で、「飽和加重仕事(Saturated Weighted Work)」または、SaWWモデルと呼ばれることができる。投入材料の物理的特性およびバッチサイズが、一貫して保持される典型的な状況において、方程式22は、方程式23および24に単純化されることができる。水量またはどのように原料が水添加に応答するかが、変動の重大な源である場合、方程式23は必要な仕事(Work)を予測するのに有用である。



式中、Xsは飽和点を超える水の量であり、それは次式で定義される。



式中、Xsatは、水を吸収し、よって、造粒工程への関与から水を取り除く混合物の成分を飽和するのに必要な水の量、または全混合物を飽和するのに必要な水の量を表わしうる。Xsatは、羽根車負荷が増加し始める前に、造粒工程に加えられるのに必要な水の量として、決定されることができる。]
[0051] また、Xsatは、比表面積(SSA)、粒子サイズ分布(PSD)または、常温での重量法による蒸気収着分析(gravimetric vapour sorption (GVS) analysis)に相関付けられうる。GVS、SSAおよびPSD分析は、当分野で周知であり、さらに説明しない。これらの値は、方程式(22)で使ってXsatを予測するために実質的に等しく適用されうると考えられる。また、指数Zは、水の非線形効果を表し、データ最適化を経て決定されうる。Zは、0と10の間の正の値で有りうると考えられる。]
[0052] あるいはまた、水飽和効果は、より多くの水がシステムに加えられるにつれての、造粒機における結合剤溶液の粘度における変動として表され、次式を提供しうる。



式中、μsolutionは、結合剤および例えば混合物など造粒工程の可溶性成分の粘度機能性を、混合物を水和することができる水および混合物温度の関数として表わし、すなわち、μsolution = f{(XH2O − Xsat), Temperature}である。方程式(23)および(25)は、方程式(3)、(12)〜(14)および(16)と比べ、水の変動に対してより強固でありうると考えられる。]
[0053] 造粒工程を稼働する方法
典型的な造粒工程は、混合器ボウル、粉末、水、材料をともにまぜる手段、ならびに水および粉末を加える手段を含む。従って、造粒工程は当分野で公知はあり、ここではさらに説明しない。]
[0054] 上記の方法は、例えばAPIなどの材料の凝集が著しく変動せず、粒状材料の密度を予測しうる場合、造粒工程の終点を予測し、よって制御する1つ以上の工程として実行されうる。その方法は、方程式(2)による、水含有量が変わるときに粉末質量の粉末質量緻密化を決定する工程を含む。また、その方法は、方程式(3)を用い、水加重仕事(「WWW」)を決める第2の工程を含みうる。また、その方法は、方程式(4)および(5)を用い、例えば方程式(3)で使うために造粒工程の水画分を決める工程を含みうる。また、その方法は、方程式(6)〜(8)のいずれかを用いて、例えば方程式(3)で使うために羽根車の動力を決める工程、および/または方程式(9)を用いて羽根車の効率を決める工程を含みうる。また、その方法は、方程式(10)を用いて、WWWを決める工程を含みうる。]
[0055] また、その方法は、上記の方法を用い、動力学的凝集力を決定する工程を含みうる。動力学的凝集力を決定することは、独立して、もしくは上で示された方程式のいずれかを用いてWWWを決定すること、またはその関数として造粒工程を制御することと共になされうることが意図される。また、該方法は、方程式(11)を用いて、負荷仕事の動力学的凝集力に対する比を求める工程を含みうる。]
[0056] また、該方法は、方程式(12)を用いてWWWを決定し、投入材料の動力学的凝集力を説明する工程を含みうる。また、該方法は、方程式(13)を用いて、投入材料の動力学的凝集力を説明し、羽根車駆動装置(drive train)に向けるが投入材料の造粒には向けない羽根車エネルギーを説明しない、WWWを決定する工程を含みうる。また、該方法は、方程式(14)を用いて、動力学的凝集力および羽根車効率を説明するWWWを決定する工程を含みうる。さらに、該方法は、APIの凝集力が著しく変化しないとき、方程式(3)、(10)〜(14)のいずれか1つを用いて終点を予想すること、および方程式(15)を用いてその材料の密度を予測することを含みうる。]
[0057] または、該方法は、方程式(16)を用いて、仕事の比表面積に対する比を決定する工程を含み、方程式(17)を用いて、比表面積に基づいてWWWを決定することを含みうる。さらに、該方法は、方程式(18)〜(21)のいずれか1つを用いて、動力学的凝集力を推定すること、および方程式(12)〜(14)のいずれかで、方程式(18)〜(21)で推定された動力学的凝集力を説明することを含みうる。また、該方法は、方程式(22)を用いて、水飽和を説明しながら、WWWを決定する工程、および/または方程式(23)を用いて、結合剤および溶液の粘度機能性を説明しながらWWWを決定する工程を含みうる。]
[0058] 上記の方法の工程の1つ以上は、選択的に組み合わせて1つの工程にしてよく、かつ/または選択的に省略されうると考えられる。例えば、該方法は、方程式(14)および(15)の変数を示す入力の1つ以上を受ける関数として、直接的に、方程式(14)および(15)を計算するように構成されうる。そのような入力は、物理的パラメータを測定するセンサーを介して測定され得、過去の(historical)データに基づいて推定され、および/または,上で示された方程式のそれぞれを用いて、1つ以上のサブメソッド(sub-methods)を経て決定されうる。また、上記の方法の工程の1つ以上は、1つ以上の方程式(2)〜(25)を、例えば積分するなど数学的に解くことに代わって、または加えて、当分野で公知の任意の方法に従って、方程式(2)〜(25)の1つ以上を、例えば数値的に積分するおよび/または総計するといった、数学的に近似することを含みうると考えられる。]
[0059] プロセス装置
プロセス制御装置は、例えば、コンピュータのメモリ内に保存されるなどの、コンピュータ読み取り可能な媒体上に保存されるコンピュータ実行可能コード(プログラム)として、具体化された方法を含むように構成されうる。また、該装置は、ロックウェル(Rockwell)またはハネウェル(Honeywell)デジタル制御(Digital Control Systems)(DCS)、もしくはAlfa Laval/ABB/Elsag Bailey、Allen−Bradley、ALSTOM/Cegelec、Aromat/松下(Matsushita)、Array Electronics、AutomationDirect/PLC Direct/Koyo/、B&R Industrial Automation、Bachmann、Beck Electronic/Festo、Beckhoff、Berthel gmbh、Bosch、Bristol Babcock、Cegelec/ALSTOM、CNI、Control Microsystems、Crouzet Automatismes、Control Technology Corporation、Cutler Hammer/IDT、Delta、Divelbiss、Eberle/GE−Fanuc、横河(Yokogawa)などのブランド、またはプロセスに接続できるパーソナルコンピュータにプログラムされるプログラマブルロジックコントローラ(Programmable Logic Controllers)などのコンピュータの制御下のプロセス機器も含みうる。例として、コンピュータ実行可能コードは、1つ以上の上記の方程式(1)〜(25)の1つ以上を実行する、ならびに/もしくは、動力学的凝集力を決定すること、および/または造粒工程の終点を予測することに関する上記の方法の工程の1つ以上を実行するように構成されうる。特に、上記の方法は、図1に示されるように、コンピュータ、プログラム、および/または1つ以上のデータベースを含みうる装置で具体化されうる。該装置は、コンピュータを介して、ユーザーから入力を受けるよう構成されうる。さらに、該装置は、コンピュータを介してユーザーに、データまたは画像を通信および/または表示しうる。該装置は、例えば、通信用インターフェース(図示せず)、メモ
リ(図示せず)、および/または当分野で公知の他の構成要素など、付加的な構成要素を含みうることが考えられる。また、該装置は、例えば、トルク、温度、速度、加速、質量流量、容積流量および/または当分野で公知の他の種類のセンサーなど、1つ以上のセンサーを含みうることが考えられる。従って、さらに、コンピュータは、1つ以上のセンサーからの入力を受けるようにさらに構成されうる。] 図1
[0060] さらに、該装置は、レオメータおよび/または造粒機を含み、そこで、コンピュータが、レオメータおよび/または造粒機のどちらかまたは両方の一つ以上の構成要素の制御に影響するよう構成されていると考えられる。レオメータおよび造粒機は、当分野で周知であり、さらに説明しない。造粒機は、バッチまたは連続造粒機を含み得、例えば、ボウルといった材料を含有する装置、例えば、混合器、羽根車刃、および/または細断機(chopper)といった材料をかき混ぜる装置、例えばタンク、貯水容器、ノズル、ポンプおよび/または水供給装置といった、貯水および水を添加する装置、ならびに/もしくは当分野で公知の他の機器を含みうることが考えられる。あるいは、コンピュータが、コンピュータ実行可能コードを実行するように構成され、造粒工程に関連する構成要素の1つ以上を制御するように構成される1つ以上のマイクロプロセッサとして具体化された制御器であると、さらに考えられる。]
[0061] コンピュータは、実行可能なコンピュータコードを操作するように構成された汎用のコンピュータを含みうる。コンピュータは、キーボード(図示せず)またはマウス(図示せず)などの、ユーザーからの入力を装置に取り入れる1つ以上の入力機器を含みうる。また、例えばモニターなどの、出力を装置からユーザーへ送達する1つ以上の出力機器を含みうる。具体的に、ユーザーは、例えば、データなど1つ以上の入力をコンピュータを介して装置に送達し、1つ以上のデータベースにデータを付与したり、プログラムを実行する。また、コンピュータは、例えばデータ保存またはソフトウェアプログラムなど、ユーザー入力を輸送および/または変更する1つ以上のデータ操作機器を含みうる。また、コンピュータは、例えばモデムまたはネットワークリンクといった、入力および/または出力をプログラムを通信する通信機器の1つ以上を含みうると考えられる。コンピュータが、例えばメモリ、通信ハブ、データ保存、プリンタ、AV機器、取り外し可能なデータ保存機器(図示せず)および/または当分野で公知の他の構成要素など、付加的または異なる構成要素さらに含みうると考えられる。また、コンピュータは、例えばローカルネットネットワーク(「LAN」)、有線接続および/またはインターネットなどの、プログラムと通信しうることが考えられる。さらに、装置は任意の数のコンピュータを含み得、その装置に繋がっている各コンピュータは、装置へのデータ入力、プログラムとのデータ通信、および/または装置からの出力を受取る任意の数のユーザーによってアクセス可能でありうる。]
[0062] このプログラムは、コンピュータメモリに保存され、1つ以上のサブルーチンおよび/またはアルゴリズムを実行するよう構成された所定のコンピュータ実行可能コードルーチン(routine)を含みうる。具体的に、プログラムは上記方法の1つ以上の工程を実行しうるように構成される。プログラムは、コンピュータから、例えばデータなど入力を受け、1つ以上のアルゴリズムを実行し、受け取ったデータを操作する。また、プログラムは、例えばアルゴリズムの結果など、1つ以上の出力を送達し、および/または、例えば電子通信などを経て、コンピュータを介してユーザーに出力を通信しうる。また、1つ以上のデータベースにアクセスし、そこに保存されたデータを検索および操作し、対話型オブジェクト指向コンピュータス画面表示および/またはグラフィカルユーザインターフェースなどコンピュータを介して、保存されたデータを配置および/または表示する。プログラムは、コンピュータのメモリ(図示せず)に保存される、および/またはコンピュータによってアクセス可能なリモートサーバー(図示せず)に保存されうることが考えられる。また、プログラムが、数学的に表現されるデータに関する様々な他の操作を実行したり、プログラムに付加的なデータを作成したり取込んだりする、他のコンピュータ実行可能な操作を実行する付加的なサブルーチンおよび/またはアルゴリズムを含みうることが考えられる。さらに、プログラムは、例えば、C++となどの任意の種類のコンピュータ実行可能コードを含み得、任意の種類のコンピュータソフトウェアを操作するように構成されうることが考えられる。]
[0063] 1つ以上のデータベースは、データを保存および配置するように、またプログラムと情報をやりとりするように構成されうる。具体的に、1つ以上のデータベースは、例えば、トルクセンサー、温度センサー、速度または加速度センサー、質量または容積流量センサーおよび/または当分野に公知の任意の他の種類などの1つ以上のセンサーの出力を示すデータなど複数のデータを保存するよう構成されうる。1つ以上のデータベースは、任意の適切または所望の形式で配置されたデータの任意の量を保存および配置しうる。プログラムは、1つ以上のデータベースにアクセスするよう構成され、そこにある特定のデータを識別しおよびそのようなデータをユーザーに表示しうる。1つ以上のデータベースは、例えば、スプレッドシート(spreadsheet)、二次元表(two dimensional table)または三次元表(three dimensional table)などの任意の適切な種類のデータベースの1つ以上を含み、さらには、例えば、階層または分類内、水の浄化(water purification)、湿度、温度などのコンピュータによって制御される他の変数に従った分類内において、当分野で公知の任意のやり方でデータを配置および/または保存しうると考えられる。]
[0064] 記号の説明
MassPowder乾燥粉末バッチサイズ(グラム)
PowderImpeller毎秒羽根車負荷(ワット)
P0ボウルが空のときの羽根車動力(ワット)
WWW水加重仕事(ジュール/グラム)
XH2O 乾燥粉末質量あたりの水の質量(グラム/グラム)
η、ηpowder動力学的凝集力(N*m/グラム)または(ジュール/グラム)
μ 粘度(kg/m*s)または(ポアズ)
ρ密度(g/m^3)]
[0065] 実施例1
あくまで一例として、微粒子化され、粒子サイズ仕様が5〜7ミクロンのD90であり、造粒中にタップ密度が名目値の約0.3g/ccから0.7g/ccに増加する、これ以降「製剤−1」と呼ばれる所与のAPIを参照して、上記の方法をここでさらに説明する。]
[0066] 次の例は、製剤−1の3つのロットを検討し、各々は同じ供給源由来ではあるが、60kJ/kg、180kJ/kgおよび280kJ/kgの異なる微粒子化粉砕エネルギー(micronization milling energies)を受け、それぞれ、6.8Nm/30g、11.0Nm/30gおよび12.2Nm/gの動力学的凝集力を有する。3つロットの造粒は、25%wt/wtでの5分間の水添加を検討する。次の表1は、湿塊時間、0.4分、1.3分、2.5分および3.8分に、3つのロット各々から採られた4つの試料を示し、各造粒から12試料を確立する。また、表1は、45分後の膜でコーティングされた錠剤の溶解割合を示し、90%超の溶解はほぼ最適の溶解、95%超の溶解は最適とみなされる。]
[0067] ]
[0068] 図2は、3つのロット、すなわち、60kJ/kg、180kJ/kgおよび280kJ/kgのロットの羽根車負荷および経過造粒時間の比較を示す。図3は、12試料の最終10秒平均羽根車負荷および溶解割合および密度の比較を示す。図4は、最終羽根車負荷および粉砕された顆粒のタップ密度の比較を示す。] 図2 図3 図4
[0069] 図2において、羽根車負荷と造粒の度合の間に、合理的に識別できるパターンまたは相関は観察されない。同様に、図3にみられるように、最終羽根車負荷と溶解割合または密度の間に合理的な関係は引き出されない。そのうえ、終羽根車負荷とタップ密度の間の合理的に意味のある相関は、図4に見られない。すなわち、羽根車負荷は、造粒工程を制御する、または粒状材料の溶解を予測する適切なパラメータであり得ない。従って、羽根車負荷は、従来、造粒工程を制御するのに利用されうるが、図2から、羽根車負荷は、単に造粒工程がどのくらい速く起こっているかの測定であり、羽根車負荷を基に造粒を予測するにあたっての困難なのは、生産物顆粒特性に加えて、羽根車負荷に影響する他の要因によるもので有りうる。] 図2 図3 図4
[0070] 図5は、方程式(1)から導かれる仕事とタップ密度の比較を示し、図4に示された羽根車負荷に対するタップ密度のより良い相関を示しうる。よって、方程式(1)は、羽根車負荷より、粒状粉末のタップ密度を予測するのにより有用でありうる。図6は、方程式(1)から導かれた仕事、ならびに12の試料の溶解割合および密度の比較を示す。しかし、図3と同様に、仕事および溶解割合または密度の間に、合理的な関係は、引き出されなかった。よって、方程式(1)は、造粒終点に対する制御モデルとして、タップ密度を予測および/または制御するのに有用でありうるが、溶解を予測したり、造粒工程を制御したりするのには適していないかもしれない。方程式(1)は、水添加量、添加速度および供給材料粒子サイズまたはレオロジーが実質的に変化する場合、タップ密度を予想するのに比較的正確でないかもしれないと考えられる。] 図3 図4 図5 図6
[0071] 図7は、方程式(11)およびタップ密度から導かれた仕事/凝集力の比較を示し、図5に示された仕事と比べて、タップ密度とより良い相関を示しうる。よって、方程式(11)は、粒状粉末のタップ密度を予測するのに、仕事および羽根車負荷より、より正確でありうる。図8は、方程式(11)から導かれた12の試料の仕事/凝集力、溶解割合および密度の比較を示す。図8に示されるように、より良い密度と溶解間の関係が観察される。例えば、不十分に造粒された材料または過剰に造粒された材料の溶解に対し、特徴的な釣鐘曲線が見られる。よって、方程式(11)は、例えば、処理時間、水添加および/または他の造粒工程パラメータを制御することにより、不十分な造粒または過剰な造粒を減らすまたは防ぐよう造粒工程を制御するのに有用でありうる。方程式(11)は、水添加量、添加速度および供給材料粒子サイズまたはレオロジーが実質的に変化する場合、タップ密度および不十分/過剰な造粒を予測するのにより正確でないかもしれないと考えられる。] 図5 図7 図8
[0072] 図9は、方程式(12)およびタップ密度から導かれる、WWW/凝集力とタップ密度との比較を示し、図5で示された仕事/凝集力と比較して、これまでの中で、さらにより良い相関を示しうる。よって、方程式(14)は、単独または方程式(6)〜(8)のいずれかと併せて、仕事/凝集力、仕事および羽根車負荷により、粒状粉末のタップ密度を予測するのにより正確でありうる。図10は、方程式(8)と併せて方程式(14)、ならびに12試料の溶解割合および密度から導かれる、WWW/凝集力、溶解割合および密度の比較を示す。図10に示されるように、密度および溶解に対して、さらにより良い関係が観察されうる。例えば、不十分に造粒された材料または過剰に造粒された材料の特徴的な釣鐘曲線が、図8の釣鐘曲線と比べて、より認識されうる。よって、方程式(14)は、単独または方程式(6)〜(8)のいずれかと併せて、造粒工程のより正確な制御が可能で、材料の不十分な造粒または過剰な造粒を減らすまたは防ぎうる。方程式(14)は、単独または方程式(6)〜(8)のいずれかと併せて、異なる造粒工程間で正常な変化として起こりうる水添加量や添加速度が実質的に変化する場合、タップ密度および不十分/過剰な造粒を予測するのに比較的より正確でありうることが考えられる。] 図10 図5 図8 図9
[0073] よって、図2〜10から観察されうるように、羽根車負荷は、造粒を制御する方法としてしばしば用いられるが、タップ密度、溶解または密度に対する有用な相関を提供しないかもしれない。さらに、仕事、すなわち、方程式(1)は、タップ密度に対するより良い相関を提供しうるが、溶解または密度との有用な相関を提供しないかもしれず、水量および/または添加速度に対する変化の関数として不正確になる。仕事/凝集力、すなわち、方程式(14)は、タップ密度ならびに溶解および密度とのより良い相関を提供しうる。しかし、水が変化するにつれて不正確になりやすい可能性がある。さらにその上、WWW/凝集力、すなわち、方程式(14)、羽根車負荷、仕事、または仕事/凝集力のどちらかと比べて、タップ密度、溶解、および密度とのより良い相関を提供し得、水量および/または添加速度が変化しても、仕事/凝集力と比較して、不正確でなりにくい可能性がある。] 図10 図2 図3 図4 図5 図6 図7 図8 図9
[0074] 実施例2
WWWモデルは、造粒が水を造粒混合物に添加した時点に始まり、単により多くの水が添加されるにつれてより速く処理される、よって、力の負荷は、より多くの水が存在するときより重くされる必要があると仮定している。代わりに、観察されうるのは、水がある時点までシステムに検出可能な変化なしに加えられることできることである。凝集を始めるのに必要な水の量は、限界ストークス数に関連し、粒径および速度の関数として、Litsterらに記載されている。Litster, L.X. Liu; Iveson, S.M.; Ennis, B.J.; “Coalescence of Deformable Granules in Wet Granulation Processes”AIChE Journal, 2000, Vol. 46, No. 3.]
[0075] 従って、造粒開始前に達成される必要のある、粒子表面が十分な水で覆われるある飽和点(Xsat)がある。この限界点を超えて水を加えることが、造粒工程の進行を引き起こす。]
[0076] 方程式(23)で表わされる、「飽和加重仕事(Saturated Weighted Work)」(SaWW)は、ある限界量を超える水の概念を用いる造粒工程である。



式中、Xsは、飽和点を超える水の量であり、次のように定義される。



Xsatは、より多くの水が加えられる際、羽根車負荷が増え始める前に必要な水の量として定義される。]
[0077] Xsatは、様々な数学的技法を用いて求めることができる。例となる技法は、10秒間の羽根車負荷平均値が、前の30秒に値するデータより、3−シグマ(sigma)高い点を求めるものである。より少し正確と思われる第2の方法は、15秒戻りデータ平均(15-second backwardsdata averaging)を用いて、羽根車負荷データを平滑化した後に方程式:



の最小の点を求めるものである。2つの方法は、Xsatが20%から22%までの範囲にある、この例において記載されるDOEデータに対して、90%のR2で一致する。]
[0078] Xsatにおける変化は、水添加段階に加えられる水の割合に対して、羽根車負荷をプロットすることによって、データ中で非常に明確に観測可能である。22%Xsatに対する20%Xsatにおける、バッチの例を図11に示す。羽根車負荷が増え始める点によって異なる曲線が観察される。] 図11
[0079] 高せん断造粒において、水添加量におけるばらつきの効果を検討するために、10バッチ造粒DOEを、300−L規模で実施した。水は、それぞれの水レベルで3つの異なる仕事終点および中心点で複製バッチをもつ、28%、30%および32%の3つの異なるレベルで変化をつけられた。次に、得られた10の造粒物を5つのサブロットに分け、圧縮錠剤厚の5つのレベルを試験した。WorkとSaWWモデルフォームとの間の比較を可能にするよう計算した得られるDOEデータ表を、図12に示す。] 図12
[0080] この飽和点(Xsat)における変化は、異なる造粒が少し異なる速度で進む主な理由であると思われる。Xsatを超える水の量を、「Xs」と呼び、重要な項であると思われる。溶解モデルは、Granulation Time(造粒時間)、XsおよびTablet Thickness(錠剤厚)に基ずいて構築することができ、図13に要約されている。] 図13
[0081] 上のモデルは、Xsatが水添加の際に決められ、添加水量がわかっている場合、造粒工程は、時間および水含有量を停止基準として用いるモデルと比較して、より高い精度で、Xsatの関数としてTimeに影響され得ないことを示唆している。]
[0082] 異なる方程式でのXsatの使用は、同様に、終点モデルの予測の質を向上する。同じ応答表面モデル項が、DOEデータセットおよび造粒において水添加時間5分での300Lプロセスデータすべてに対して用いられる場合、SaWWモデルのデータセットへの適用により、Dissolution(溶解)に対する予測のR2における向上が見られる。Workと比較したモデルのまとめを図15に示し、Work対SaWWを比較するDOEデータに対する得られる応答表面を図14に示す。図14は、Workモデルは加えた水量に著しく依存しているのに対し、SaWWモデルは水量に応答する溶解を実質的に減少することを示している。] 図14 図15
[0083] 図15おけるモデル4に対するモデル3の比較は、DOEデータからの統計モデルが10項から6項に単純化されることができるように、溶解の応答表面対SaWWモデルが水量にほぼ独立であることを示し、溶解の予想のためにR2の著しいロスなし(91%対93%)にすべての水の影響を無視する。図15におけるWork終点モデル(モデル1)は、造粒に添加された一貫した水の量および水の添加への一貫した原料応答に顕著に依存している。図15におけるモデル2は、Workモデルは、絶対水量に代わってXsに対して考慮された場合、改善されることを示す。SaWWモデルは、水の添加の変動および投入原料が水の添加にどのように応答するかにおける変動に適応する工程を認めることができる。] 図15
[0084] 水添加速度、量および原料の飽和点が一貫している場合、SaWW微分方程式は、Work微分方程式に単純化する。従って、いつWorkまたはWWWモデルに対してSaWWモデルを使うかを決める場合、何が原料の飽和点の中で可変であるかを検討することは有用である。]
[0085] 認識すべき別の局面は、Xsatは、規模にとともに著しく変化し、各規模に対して混合フルード数と強く相関することである。これは、造粒工程が一定先端速度でスケールアップされる場合、一般になぜより多くの水が必要されるかを説明する。どのように羽根車負荷が様々な規模において水含有量に応答するかの例となる概念(picture)を供給するために、各時点における羽根車負荷が、0%から15%までの添加された水の含有量に対して観察された平均根車負荷で除された。これは、応答が認められないとき測定値がおよそ1である、測定羽根車負荷(P*)を作出する。P*は、規模間の例となる羽根車負荷応答のプロットの作成を可能にし、図16に示される。] 図16
[0086] 図17は、5分水添加時間で造粒の各規模で求められた平均Xsat値、および仕様範囲内で微粒子化されたAPIのまとめを提供する。この表は、なぜ23%から26%水が25−Lおよび65−L規模で効果的であったが、150−L規模では28%水に、300−L規模では30%水に増加しなければならなかったのかの潜在的な説明を与える。事実上、飽和点(Xs)を超える水の量は、スケールアップの間、一定におよそ9%で保持された一方で絶対量はそうでなかった。] 図17
[0087] 各規模で求められた平均Xsatが、その規模でフルード数に対してプロットされる場合、R2が99%の直線(linear line)が観察される(図18)。フルード数は、における遠心力の重力(g力)数の大きさとして考えられることができる。遠心力は、粉末層を、造粒の後期で主な流れ様式であるトロイダル(ローピング)流に加速するために必要である。また、遠心力は、粉末層を外壁に向かっておす圧縮力を創出する。この関係は、遠心力が高いほど、顆粒増殖および緻密化の工程を始めるために存在する必要がある水が少ないことを示唆している。フルード数は、羽根車rpm2および羽根車の半径の関数である。] 図18
[0088] 上記の方法および装置は、未知の材料に対する造粒効果および粒状材料特性を予測するのに有用であり、同じ種類の材料のバッチの間の材料の変化を説明し、結晶化にかかわらず有用でありうる。さらに、上記方法および装置は、より正確な造粒制御を提供し、各々が、所定および/または所望の範囲内に粒状材料特性を有する材料の複数のバッチを予想通りに造粒するよう構成されうる。さらにそのうえ、上記の方法および装置は、製剤−1に適用可能であるようであるが、該方法および装置は、他の材料の造粒に適用可能であり、造粒工程の特徴付けに役立つと考えられる。]
[0089] 特許および特許出願を含みこれらに限定されない、本明細書で引用されたすべての文献は、完全に述べられるかのように個々の文献が引用することにより本明細書の一部とされることが具体的かつ個別に記された通り、引用することにより本明細書の一部とされる。]
[0090] 本明細書は、好ましい実施形態を含む本発明を十分に開示する。ここに具体的に開示された実施形態の修正および改良は、次の請求項の範囲内である。さらなる詳細がなくても、当業者は、本明細書を用いて、本発明をその最大の程度まで利用することができると考える。従って、実施例は、単なる例示と解釈されるべきであり、本発明の範囲をいずれの様式でも制限するものではない。独占的な所有および特権を請求する本発明の態様を、以下に示す。]
权利要求:

請求項1
造粒工程中に、材料の造粒をいつ停止するかを予測する方法であって、a)羽根車によって材料に与えられる仕事を推定し、b)造粒工程に関連する水画分を推定し、かつc)得られる顆粒密度、得られる顆粒サイズ、得られる顆粒多孔度、得られる顆粒溶解、バルク粉末タップ密度、バルク粉末密度、推定される錠剤溶解、推定される錠剤多孔度、および/または推定される仕事および推定される水画分の関数としての推定される錠剤多孔度の少なくとも一つを予測することを含んでなる、方法。
請求項2
請求項1の方法を実行するための、コンピュータ読み取り可能媒体上に保存されたコンピュータ実行可能コードを含んでなる装置。
請求項3
造粒工程を制御する方法であって、a)造粒工程中に加えられた水の量を示す、造粒工程の第1のパラメータを推定し、b)造粒機の羽根車と関連する力を示す、造粒工程の第2のパラメータを推定し、c)時間増分あたりの第1および第2のパラメータの関数として第1の値を推定し、かつd)第1の値が所定値より大きいとき、造粒工程を制御して停止することを含んでなる、方法。
請求項4
第1および第2のパラメータを合計するまたは数値積分することによって、複数の時間増分に対して第1の値を推定する、請求項3の方法。
請求項5
造粒工程を制御して停止して、得られる顆粒密度、得られる顆粒サイズ、得られる顆粒多孔度、得られる顆粒溶解、バルク粉末タップ密度、バルク粉末密度、推定される錠剤の溶解、推定される錠剤多孔度および/または推定される錠剤多孔度の少なくとも1つを所定の許容値の範囲内に有する粒状材料を確立する、請求項3または4の方法。
請求項6
第1のパラメータを推定することが、(i)供給タンクの水質量の変化または造粒機に汲まれる水の速度のいずれかの関数としての水添加速度、または、(ii)噴射ノズルに関連した圧力低下の関数としての水噴射パターンもしくは噴射ノズルの特性を整えることによる水噴射パターンのうち少なくとも1つを推定することを含んでなる、請求項3、4または5に記載の方法。
請求項7
a)材料の動力学的凝集力を示す第2の値を推定し、b)第1および第2の値の関数として第3の値を推定し、かつc)得られる顆粒密度、得られる顆粒サイズ、得られる顆粒多孔度、得られる顆粒溶解、バルク粉末タップ密度、バルク粉末密度、推定される錠剤溶解、推定される錠剤多孔度、および/または第3の値の関数として推定される錠剤多孔度のうち少なくともを予測することをさらに含んでなる、請求項3に記載の方法。
請求項8
第1のパラメータを推定することが、工程中に造粒機を停止することおよび再始動することの影響を推定することを含んでなる、請求項3〜7のいずれか一項に記載の方法。
請求項9
請求項3〜8のいずれか一項に記載の方法を実行するための、コンピュータ読み取り可能媒体上に保存されたコンピュータ実行可能コードを含んでなる、装置。
請求項10
造粒工程を制御する方法であって、a)前記工程を経て材料に与えられるのに必要な第1の仕事の量を推定し、造粒工程に関連する水添加速度または造粒工程に関連する水添加量の少なくとも一つに基づいて、材料の定められた終点を得、およびb)羽根車が前記工程を経て材料に与える仕事の第2の量を推定し、かつb)第1および第2の仕事の量が、互いにおおよそ同等である場合、造粒工程を操作することをいつやめるかを推定することを含んでなる、方法。
請求項11
動力学的凝集力、粒子サイズまたは造粒される材料の表面積の少なくとも1つの関数として、推定された第2の仕事の量を測ることをさらに含んでなる、請求項10に記載の方法。
請求項12
造粒工程に関連する水添加速度の関数として第1の仕事の量を推定することをさらに含んでなる、請求項10または11に記載の方法。
請求項13
造粒工程に関連する水添加量の関数として第1の仕事の量を推定することさらに含んでなる、請求項10または11に記載の方法。
請求項14
造粒工程の稼働をいつ停止するかを推定することが、造粒工程を稼働する時間を予測することを含んでなる、請求項10に記載の方法。
請求項15
造粒工程の稼働をいつ停止するかを推定することが、造粒工程を稼働する時間を予測すること、および動力学的凝集力の関数として予測時間を測ることを含んでなる、請求項10に記載の方法。
請求項16
請求項10〜15のいずれかに記載の方法を実行するための、コンピュータ読み取り可能媒体上に保存されたコンピュータ実行可能コードを含んでなる、装置。
請求項17
造粒機に作動可能に連結しうるコントローラーを含んでなる、造粒機を制御する装置であって、前記コントローラーが、a)羽根車により材料に与られる仕事を推定し、b)造粒工程に関連する水画分を推定し、かつc)得られる顆粒密度、得られる顆粒サイズ、得られる顆粒多孔度、得られる顆粒溶解、バルク粉末タップ密度、バルク粉末密度、推定される錠剤溶解、推定される錠剤多孔度、および/または材料に与えられる推定される仕事および推定される水画分の関数としての推定される錠剤多孔度のうち少なくとも一つを予測するためのコンピュータ実行可能コードが保存されたコンピュータ読み取りメモリを含んでなる、装置。
請求項18
高せん断造粒機、押出機、連続双スクリュー造粒機、単スクリュー造粒機またはプラウせん断(plow shear)造粒機からなる群から選択される造粒機をさらに含んでなる、請求項17に記載の装置。
請求項19
コントローラーが、造粒機の制御に影響するように構成される、請求項17に記載の装置。
請求項20
造粒工程を制御するシステムであって、コンピュータ、ユーザーインターフェイス、およびコンピュータメモリ装置に保存されたコンピュータ実行可能プログラムであって、造粒工程に与えられた力の量を示すデータと造粒工程に添加された水の量を示すデータとを比較し、造粒工程中に材料に与えられる仕事の量を予測し、かつ予測された仕事の量の関数として、造粒工程が稼働される稼働時間を決定しうる、プログラムを含んでなる、システム。
請求項21
前記システムが、造粒機をさらに含んでなり、前記コンピュータが、所定の稼働時間稼働された後、造粒機の稼働を停止するよう構成されてなる、請求項20に記載のシステム。
請求項22
前記コンピュータ実行可能プログラムが、式:に基づいて、所定稼働時間を決定することがさらに可能であり、上記式中、Timeは、所定稼働時間を示し、PowerImpellerは、造粒工程に与えられた力の量を示し、XH20は、造粒工程に添加された水の量を示し、Masspowderは、粒化される材料の量を示し、かつWWWは、造粒工程中に材料に与えられた仕事の予測量を示す、請求項20または21に記載のシステム。
請求項23
前記コンピュータ実行可能プログラムが、式:PowerImpeller=TorquexRPMに基づいて、造粒工程に与えられた力の量をさらに決定することができ、上記式中、Torqueは、造粒工程に関連する羽根車のトルクを示し、かつRPMは、羽根車の回転速度を示す、請求項22に記載のシステム。
請求項24
前記コンピュータ実行可能プログラムが、式:PowerImpeller=Pmotor−P0に基づいて、造粒工程に与えられた力の量をさらに決定することができ、上記式中、Pmotorは、羽根車が材料にかかわったときに、造粒工程に関連する羽根車を回転するように構成されたモーターの力を示し、かつP0は、羽根車が材料にかかわらなかったときに、羽根車を回転するように構成されたモーターの力を示す、請求項22に記載のシステム。
請求項25
前記コンピュータ実行可能プログラムが、式:PowerImpeller=TorquexRPM−Torque0xRPMに基づいて、造粒工程に与えられた力の量をさらに決定することができ、上記式中、Torqueは、羽根車が材料とかかわったときに造粒工程に関連する羽根車を回転するよう構成されたトルクを示し、RPMは、羽根車の回転速度を示し、かつTorque0は、羽根車が材料にかかわらなかったときに羽根車を回転するように構成された羽根車のトルクを示す、請求項22に記載のシステム。
請求項26
前記コンピュータ実行可能プログラムが、式:に基づいて、稼働時間をさらに決定することができ、上記式中、Timeは、所定稼働時間を示し、PowerImpellerは、造粒工程に与えられた力の量を示し、XH20は、造粒工程に添加された水の量を示し、Masspowderは、粒化される材料の質量を示し、εは、造粒工程に関連する羽根車の効率を示し、かつWWW2は、造粒工程中に材料に与えられた仕事の予測量を示す、請求項20に記載のシステム。
請求項27
前記コンピュータ実行可能プログラムが、式:に基づいて、稼働時間をさらに決定することができ、上記式中、Timeは、稼働時間を示し、PowerImpellerは、造粒工程に与えられた力の量を示し、XH20は、造粒工程に添加された水の量を示し、Masspowderは、粒化される材料の質量を示し、εは造粒工程に関連する羽根車の効率を示し、WWW3は、造粒工程中に材料に与えられた仕事の予測量を示し、かつ、ηは、粒化される材料の凝集特性示す、請求項20に記載のシステム。
請求項28
前記コンピュータ実行可能プログラムが、式:に基づいて、稼働時間をさらに決定することができ、上記式中、Timeは、稼働時間を示し、PowerImpellerは、造粒工程に与えられた力の量を示し、P0は、材料が造粒機に無いときの基準羽根車負荷を示し、Xsは、Xs=(XH2O−Xcritical)として定義される、限界量を超える水の量を示し、SaWWは、水量または水に応答する材料が変化している場合、造粒工程中に材料に与えられる仕事の予測量を示す、請求項20に記載のシステム。
請求項29
Xcriticalが、造粒機の主羽根車の力が増加し始める前に添加される水画分として定義される、請求項28に記載のシステム。
請求項30
Xcriticalが、重量法による蒸気収着分析(Gravimetic Vapor Sorption)によって測定される、処方を飽和させるのに必要な水の量として定義される請求項28に記載のシステム。
請求項31
Xcriticalが、投入材料比表面積、動力学的凝集力、または粒子サイズ分布の関数として予測される、請求項28に記載のシステム。
請求項32
Xcriticalが、羽根車フルード数の関数として定義される、請求項28に記載のシステム。
請求項33
Xcriticalが、材料粒子サイズ分布、比表面積、動力学的凝集力値、羽根車フルード数のパラメータのうち少なくとも1つを含む多変数関係として定義される、請求項28に記載のシステム。
請求項34
前記積分が、粉末層の質量で除され、質量あたりに基づいた値を予想する、請求項28に記載のシステム。
請求項35
造粒を停止するのに必要な仕事値が、SaWW、XsまたはXsatのうち少なくとも1つの関数として算出される、請求項28に記載のシステム。
請求項36
停止に必要なTimeが、SaWW、XsまたはXsatのうち少なくとも1つの関数として算出される、請求項28のシステム。
請求項37
a)粉末材料の量をレオメータのボウルに加え、b)加えられた材料の少なくとも1部を通過するように、レオメータの羽根車刃を制御し、c)加えられた材料の所定の深さにおける羽根車刃に関連するトルクの量を決定し、かつd)トルクの量および粉末材料の量の関数として、動力学的凝集力を決定することを含んでなる、方法。
請求項38
加えられた材料を調整して、実質的な基準密度を確立することをさらに含んでなる、請求項37に記載の方法。
請求項39
加えられた材料を調整することが、加えられた材料に羽根車刃をらせん状に通すことを含んでなる、請求項37または38に記載の方法。
請求項40
トルクの量を、加えられた材料の質量で除することによって動力学的凝集力を決定することをさらに含んでなる、請求項37〜39のいずれか一項に記載の方法。
請求項41
動力学的凝集力の関数として造粒工程を制御する方法。
請求項42
請求項41に記載の方法を実行するよう構成されたコンピュータ読み取り可能メモリに保存された、コンピュータ実行可能コード。
請求項43
材料に与えられた仕事および造粒工程に関連する水の量の関数として、造粒工程を制御する方法。
請求項44
請求項43に記載の方法を実行するよう構成されたコンピュータ読み取り可能メモリに保存された、コンピュータ実行可能コード。
請求項45
動力学的凝集力を決定する方法。
請求項46
動力学的凝集力を決定する方法を実行するよう構成されたコンピュータ読み取り可能メモリに保存された、コンピュータ実行可能コード。
請求項47
造粒工程の終点を予測する方法であって、a)羽根車によって材料に与えられる仕事を推定し、b)材料に力が加えられた時間を推定し、c)造粒工程に関連する水画分を推定し、かつd)得られる顆粒密度、得られる顆粒サイズ、得られる顆粒多孔度、得られる顆粒溶解、バルク粉末タップ密度、バルク粉末密度、推定される錠剤溶解、推定される錠剤多孔度、および/または材料に与えられる推定される力および推定される水画分の関数として決定される推定される錠剤多孔度のうち少なくとも一つに基づいて造粒工程の終点を予測することを含んでなる、方法。
請求項48
請求項47に記載の方法を実行するための、コンピュータ読み取り可能媒体上に保存されたコンピュータ実行可能コードを含んでなる装置。
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同族专利:
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引用文献:
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